接触性皮膚炎 (2006.03.04)
接触性皮膚炎(カブレ)は何かが皮膚に触れ、そこが赤く痒くなることで、アレルギー性のものと1次刺激性のものとに分けられます。アレルギー性のものはウルシに負けた、というように通常の人では何も症状が起こらないのに、それに対してアレルギーを持った人が触れると痒くなるものです。1次刺激性のものとは灯油皮膚炎のように、皮膚に触れると誰でも同じように症状が出るようなものです。通常は接触して数時間から1日くらいで症状が出てきます。アレルギー反応の種類でいうと24から48時間くらいに反応が出てくる遅延型反応という反応に分類されています。
通常は接触した部位に一致して赤くなり(紅斑)ブツブツができて(丘疹、小水疱、膿疱)、やがて褐色の色素沈着になり皮がむけてきます(落屑)。稀に接触部位を超えて全身に皮疹が出ることもあります。触れるものは身の回りのもの何でも原因になりえますが、点眼薬や外用薬など医師が処方した薬でかぶれることもあります。草花で有名なのは西洋サクラソウ(プリムラオブコニカ)やギンナン、ウルシなど、あと毛染めや金属カブレもよく遭遇します。原因かどうかを確認するにはパッチテストといって、ごく少量を皮膚に貼り付けてそこで起こる反応から推定することができます。通常は絆創膏で密封して48時間(丸2日間)貼って48時間と72時間で判定しますが、2日間貼りっぱなしでその間入浴できないので、真夏はちょっとできません(せっかくやっても汗で浮いてしまい判定できない)。
治療は基本的にはステロイド外用で、大多数の症例では非常に良くなります。ただし、腫れ(浮腫)が強い場合にはステロイドの内服や注射が必要になる場合もあります(眼が開かないくらい瞼が腫れることもあります)。
ハゼの木によるカブレ クロマイ軟膏による
毛染めのカブレ(眼瞼が開かないくらい腫れている) パッチテスト(この方は手術用の手袋でした)
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