蕁麻疹 (2006.03.09)
蕁麻疹とは、蚊に刺されたようなぷくっとふくれた発疹(膨疹)ができてみるみる広がってくるものです。多くは数十分で拡大して24時間以内には跡形もなく消えるのが特徴です。痒みが強く、また瞼が腫れると人相が変わってしまうくらいにむくむこともあります。時間的な経過から大きく急性型と慢性型とに分けていますが、1ヶ月以上にわたって出没が続くものを慢性型としています。卵やエビカニサバなど食べ物のアレルギーや薬のアレルギーで出ることもありますが、多くは直接的な原因は明らかではなく、体調不良によって出ることが大部分だと思われます。
治療は抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬といわれる飲み薬が主体で、内服すると新たな発疹が出なくなりますが、特に慢性型の場合には治ったと思って中止するとまた出てきてしまい、数ヶ月から年単位で飲まなければいけない場合もあります。この飲み薬は若干眠気をもよおしますが、最近は眠くならないもの、1日1回で十分効果が出るものなどがあります。
眼瞼や口唇が腫れるときはクインケ浮腫といわれ、症状が長く続き時にはのども腫れることがあり、ずっと続くと呼吸困難になることもあります。また蕁麻疹はアナフィラキシーという重症の急性アレルギー反応の症状の一つでもあるので、冷や汗、立ちくらみ、動悸、喘鳴感などを伴う場合は大至急医療機関にかかってください。
最近は自己免疫のメカニズムでおこる蕁麻疹の存在が明らかになってきました。難治性の蕁麻疹の場合にはこのような点からの検査をすることもあります。
みるみる拡大していく膨疹 クインケ浮腫 口唇や頬が腫れている
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