癜風 (2006.06.29)

癜風(でんぷう)は別名「くろなまず」と呼ばれ、多くは成人の上背部、胸部にできます。夏に多く汗っかきの人がなりやすいです。表面がカサカサした褐色斑や逆に色が抜けて見える場合もあります。軽度の痒みがある人もいます。原因はマラセチアという皮膚に常在している真菌(カビ)ですが、この菌は油っこい環境が好きで先ほどの場所は汗がたまりやすく、菌が増えやすいというわけです。表面をこすって検査すると菌が確認できます。抗真菌外用薬で比較的すぐに改善しますが、元々常在菌なので根絶することは困難で、再発しやすいです。
このマラアセチアという真菌は、脂漏性湿疹という頭部顔面の湿疹の原因、悪化因子として関連することもあり、そのような湿疹の治療にも抗真菌外用薬を使うこともあります。


   

軽度鱗屑のある褐色の色素斑         脱色素斑(このように見えることも)



  顕微鏡で見るとこのように見えます
     

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