過去の話 2 (2005.09.-2005.12) 索引に戻る
2005.12.29 勤務医と開業医
2005.12.22 趣味の話 5
2005.12.15 正しい日やけど本語?
2005.12.08 やけど
2005.12.01 タバコと皮膚
2005.11.24 秋の釣りもの
2005.11.17 皮膚の消毒
2005.11.10 スキンケア
2005.11.03 趣味の話 4
2005.10.27 OAS
2005.10.19 顔のイボ
2005.10.13 薬の副作用
2005.10.06 趣味の話 3
2005.09.29 秋の皮膚炎
2005.09.22 ダイエットの話
2005.09.15 白衣の天使
2005.09.08 私はアレルギーです
2005.09.01 季節労働者
勤務医と開業医
大学を卒業してから(大学院在籍中も含めて)20年くらい大学病院や総合病院で仕事をしてきました。受診する患者さんは、いろいろなランキング本などもありますが、「○○病院は△△病で有名だから」と病院の評判を聞きつけてやってきます。しかしそこでは自分は病院あるいは大学の皮膚科、という大きな組織の中の歯車としての一医師であり、何か新しいことをやろうとしても病院の規則があり勝手に行うことはできませんでした。また先輩後輩医師たちの中で教えたり学んだり、協力し合って仕事をしていました。
さて開業すると今度は1人親方ですので、誰に気兼ねすることなく何か新しいことを始めようと思えばいくらでもできるし、自分のやりやすいスタイルにどんどん変えることができます。そして今度は病院の看板をしょっていませんので、奥様方の立ち話の中で「あそこのクリニックいいよ」という口コミは、クリニックの評判=自分の評判ということで、非常にありがたい評価ということになります。逆に悪い評判がたつと今度は即経営にひびいてきますし、何かミスを犯せば全責任をかぶらなければなりません。またあまりワンマンな運営の仕方だと、事務員看護師などスタッフがそっぽを向いてしまう危険性もはらんでいます。そういう意味では開業とは自分の目指す医療のスタイルを実現できるかわりに、人事、経営など医療以外での苦労が増えることだとようやく理解できました。幸いうちのスタッフはいい人ばかりなので、今のところ大きな波風は立っていません(と思っているだけかもしれませんが)。
今年も何とか無事終わりそうですね。来年もよろしくお願いします。(正月は北京の友人宅を訪ねる予定です。)
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趣味の話 5
自動車も好きなものの一つです。幼児期には実家の配達にくっついてよく町内をドライブしていましたし、店の前に椅子を出してきては往来を走る車に見入っていたそうです。18歳になり普通免許を取りましたが、初めの車はうちにあったスバルR2という軽自動車でした。当時軽自動車は排気量360ccで「4人乗ると1人あたり90ccか」などと考えながら坂道をひーひーいいながら上った覚えがあります。次に乗ったのがターセル、トヨタ初のFF車でした。1500ccと排気量は不満なくなりましたが、この車はエンジンが回らない!!5000rpmくらいが頭打ちでした。ただ燃費はすごく良くて、長距離の旅行などに行くときは大変助かりました。その次はTE71のレビン。エンジンがよく回るもの、ということで当時は特殊な車しか採用していなかったツインカムの2T-GEUエンジンで、今度は7000rpmまできっちり回りました。こいつではスキーにいったり北海道にドライブに行ったりと運転を楽しんでいました。ただそのころレビントレノのFR車がなくなるとの話があり、どうせならとAE86のレビンを買ってしまいました。この4A-GEUはさらに軽快に吹け上がり、7700rpmまできっちり回り気持ちいいエンジンでした。その後ドイツに留学したのですが、昔からのあこがれだったシルキー6といわれるなめらかな吹け上がりのドイツ車E30に向こうで乗るようになり、帰国してから今に至るまではE36,E46とずっとそのシリーズに乗っています。最近モデルチェンジしたので今度はツーリングにしたいのですが、開業のため資金がなくて買えません。あと亡父のドミンゴもあり釣りの時にはこれに乗ってます。
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正しい日本語?
敬語の使い方がなってないですね。自分のが絶対正しいとはいえませんが、大学で下っ端だった頃はよく電話番をしていて、「○○先生はおりますか?」「いえ○○先生はいらっしゃいません。」という会話を聞いたりすると、おいおい逆だろう!?と思わず身を乗り出してしまいました。この場合は尊敬語と謙譲語の使い方が逆さまなんですね。相手、相手の動作を敬うのに尊敬語、丁寧語を使い、自分のことをいうときには謙譲語を使って自分がへりくだり、結果的に相手を上に立てる、というのが正しい使い方だと思います。ただ異様に自分をへりくだらせると、かえっていやらしくなりますのでほどほどに(こういうDrが実在した)。
あと最近気になるのは「切符のほう拝見します」の「△△のほう」です。丁寧なつもりだかやんわりといっているつもりなのかはわかりませんが、これはよく「消防署のほうから来ました」といって、消防署関係の人間と思いこませて消火器を売りつける手口として昔から有名でした。お笑いの世界でバスガイドが「右手をご覧ください。中央にみえますのが中指です。」というネタがありましたが、この方がよっぽど正しい使い方です。あと電車のドアが閉まるのも「閉めさせていただきます」なんてまわりくどいこといっても結局はこっちの都合と関係なく閉めるんじゃん、なんてのもあるし、コンビニで200円の酎ハイを買って「1000円からお預かりします」て言われると、「1000円をお預かりして200円いただきます!」と心の中でいつも思っています。あと「全然OK」なんてのも変だしね。やっぱし!!あれっ、違かった?
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やけど
冬になるとやけどの患者さんが増えます。火事などで熱い煙を吸って気道熱傷が疑われる場合には入院管理が必要になりますが、クリニックに来る患者さんは当然軽症例が多いです。当たり前のことですがやけどの際にはとにかくまず冷やすこと!すぐに冷やすことによって余熱で深部までダメージが拡大するのを止めることが重要です。やけどはその深さによって治り方が違っていますが、ごく浅い表面だけのものは(赤くなってひりひりする程度のもの)、数日で褐色になりたいした後遺症もなく治ります。もう少し深くまで侵されると水疱ができてきます。水疱は受傷後2,3日は進行することもあります。パンパンに張っているものは中の水を出してやりますが、水疱を破って取ってしまうか否かは、各先生の考え方で多少異なっています。私はきれいなものであれば残しておく派ですが、感染を起こしてぐちゃぐちゃになっていれば取り去ってしまいます。この深さだと治るのに大体1-2週間くらいかかります。もう少し深くまで損傷を受けると傷の表面が白色調の壊死組織で覆われるようになります。この深さまでやられると治るのに2-3週間くらい、そして完全に正常の皮膚には回復せず、治った痕は瘢痕といって、硬く少し隆起した痕となります。瘢痕組織は関節の曲げ伸ばしに支障が出たり、何十年後に皮膚癌ができてくることがありますので、あまり大きな瘢痕の場合には後日植皮手術が必要になることがあります。あと湯たんぽ(死語かなあ?)などによる低温熱傷は、意外に深くまでやられています。軽く考えずに早めの受診をお勧めします。
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タバコと皮膚
タバコと肺癌や喉頭癌、あるいは心筋梗塞との関連などから、最近は禁煙を推進する動きが加速しています。新幹線なども今や禁煙車両の方から予約が埋まっていきます。自分も若い頃は時々吸っていましたがかれこれ20年くらい前にやめてしまいましたので、今はむしろけむたいのはいやな人間になってきました。なんでも歯周病学会では自分が禁煙できない歯科医は専門医を剥奪されるのだそうです。また海外のタバコ会社では、社長の一族はタバコを吸ってはならないという家訓もあるそうです。煙の中にはニコチン、タール以外にもかなりたくさんの種類の化学物質が含まれていて体内に入ってきます。今ここですべてを覚えているわけではありませんが、カラダに良さそうなものは何一つないくらいの成分でした。そして受動喫煙のほうがフィルターを通さない煙なのでかえって有害だという説もあります。
皮膚科疾患で一番喫煙との関連が取りざたされているのは掌蹠膿疱症でしょう。これは皮膚疾患の中でも難治なものの代表ですが、少し前に某芸能人が罹患してテレビのワイドショーで盛んにやっていたのでまだ記憶に新しいところだと思います。彼女が良くなったのは、某有名病院の治療というよりもむしろ禁煙したことが良かったのでは、と思っています。最近は若年女性の喫煙率が高くなっています。女性の場合には、年とともに肌のしわ、くすみが強くなり、しわがれ声になっていくような気がします。いつまでも綺麗な肌、声を保つには禁煙ですぞ。
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秋の釣りもの
休診の水曜日、凪をみては沖釣りにいってます。いつも行くのは東京湾、相模湾ですが、東京湾ではここ数年は一年を通して好調だったアジがいまいちです。ある時は半日のアジ釣りに行って中アジ6匹なんて日もありました(6匹が竿頭なんです。0の人も数人いました。)。秋になると青物が釣れだしましたが、東京湾では今年はイナダが良かったですね。日によっては50cm超級が10本以上でクーラー満タンなんて時もありました。その一方タチウオはいまいちであんまりいい思いをしていません。もともとタチウオはわずかなアタリをとらえる釣りなので、腕が悪いといってしまえばそれまでですが。あと相模原時代のリウマチ科の先生(釣りの師匠)と何度かオニカサゴ釣りに行きましたが、良型が釣れて嬉しかったです。船宿のHPにも写真が残っています。刺身や肝は勿論アラで取ったスープがうまくて、キャンプに持っていき雑炊にしました。これからはカワハギの季節です。数年前の爆釣以来数は出なくなってしまいましたが、これも微細なアタリをとらえ魚との駆け引きがおもしろい釣りなので、釣れなくてもその駆け引きがおもしろくてはまってしまいます。これからはいわゆる肝パン状態で、肝をあえた刺身が酒の肴にばっちりです。イカ釣りは実は未体験なのですが、今年はヤリイカの当たり年のようで船上は連日にぎわっています。以前まぐれで釣れたヤリイカがおいしくて忘れられません。イカは仕掛けの扱いなどに自信がないのでまだやっていないのですが、前述の師匠はイカ釣りは一日中しゃくっていないといけないのでやらないそうで、誰か教えてくれる人を捜さなくては。(写真は10/5の釣果の一部)

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皮膚の消毒
切り傷、あるいは手術の傷でも従来は糸を抜くまで毎日消毒して、そして洗ったり濡らしてはいけないと考えられていました。しかし今では褥瘡(とこずれ)の研究の進歩と相まって、傷が治るメカニズムから考えると消毒は不要で、そして早期から積極的に洗うという考えが主流です。勿論、手術前にはきっちり消毒して皮膚表面の細菌を減らす、なくすのは必要ですし重要ですが、清潔操作で綺麗に閉じた傷には術後の消毒は意味がないばかりか、むしろ正常の細胞をも傷害するためにかえって悪である、ということです。浸出液や血のかたまりは細菌感染の元になるので洗い流しますが、翌日からシャワーで洗ってOKといわれています。実際には翌日だと少ししみることがあるので、うちでは2日後から洗っていただいています。シャワーのために術後感染を起こした例は今のところありません。
アトピー性皮膚炎の治療でイソジン消毒をすすめる先生もいらっしゃいますが、そもそも皮膚の表面は無菌ではなく表皮ブドウ球菌という細菌がいて(腸内細菌の善玉菌と悪玉菌の考え方では、これは善玉菌といえるでしょう)我々と共存しているものなので、昨今の抗菌グッズの流行でそのような善玉菌も根こそぎ絶やすのはかえって良くないという意見の研究者もいます。感染症として病原菌が病気を作っている場合には、消毒ではなく感受性のある抗生剤を使用します。消毒はその一瞬だけしかきかないけれど、抗生剤は有効な血中濃度が何時間も続くからです。ただ今度は抗生剤耐性菌の出現のことを考えなければなりませんが。
16日で開業して半年が経過しました。あっという間の6ヶ月でした。
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スキンケア
そろそろカサカサ肌が気になる季節になってきました。週末に開かれたいい皮膚の日のイベントでもテーマになっていましたが、これからはスキンケアが重要になってきます。スキンケアといってもかなり漠然としていますが、具体的には皮膚を清潔に保つ、乾燥から守るといったことではないでしょうか。
まず石鹸は皮膚表面の油汚れを取るのには必要不可欠ですが、同時に皮膚表面に必要な皮脂も取ってしまいます。通常は皮脂はすぐに補われるのですが、この分泌が落ちてくると乾燥が強くなってきます。ですから石鹸は洗浄力の強いものは避けて、必要最小限にすることです。強くこすらず泡でそっと優しく洗うことも大事です。そして入浴後はすぐに保湿剤を使用することです。洗面所に薬をおいておいて、まだ肌が湿っているくらいのうちに塗るのがいいそうです。医薬部外品でも乾燥肌に使うオイルやローションなどいろいろ売られていますので、これらを併用するのもいいと思います。あとは部屋の暖房、湿度にも気を遣うことです。温風や熱気が直接皮膚に当たると乾燥が強くなるのでこのような暖房を避けるとか、湿度も低くなりすぎないように工夫するなどして乾燥する時期を乗り切りましょう。
追伸:金曜日にアトピー性皮膚炎の話でTVKに出ます(いつかは秘密)
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趣味の話 4
海外旅行デビューは比較的遅く、大学を卒業した後国際免疫学会がカナダのトロントで開かれたときに出かけたのが人生初めての海外でした(もともと陸路の旅行ばかりしていたので、飛行機も大学卒業してから初めて乗ったくらいでしたから)。このときは大学の他科の先生達と一緒に、学会終了後カナディアンロッキーをドライブして新大陸の大きさを体験しました。その後西ベルリンで開かれた国際皮膚科学会に出席して初めてヨーロッパにわたり、学会後に先輩が以前留学していたテュービンゲンの研究室を一緒に訪問して、この時に大学院修了後に留学する約束をしてきました。今思えば英語もドイツ語もままならないうちに留学して無謀でしたが、そして当然のように初めはかなり困りましたが、持ち前の適応能力の高さで(笑)何とか結果を出すことができ、楽しい留学生活を過ごすことができました。ちょうど20代後半の体も頭も無理がきく年齢だったのがよかったのかな?と思っています。相変わらず英語は苦手ではありますが、海外で生活したことで外国人と意思疎通をすることが苦にならなくなってきました。テュービンゲンは田舎町なので町での会話はほとんどドイツ語でしたが、今でも日常最低限の会話(買い物や旅先ドイツ語会話)くらいならまだ覚えている(つもり)です。時間と金があればドイツにはまた行きたいです。
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OAS
口腔アレルギー症候群(OAS)とは、特に野菜、フルーツを食べると直後から口腔内の痒み、のどのイガイガ感、或いは蕁麻疹が出るものです。北欧に多いシラカンバ花粉症とリンゴなどバラ科の果物との関連が有名ですが、シラカンバに対するIgEを介したアレルギー反応が近縁の果物に対してもおこるため症状が出るようです。いろいろな組み合わせがありますが、リンゴで症状が出る場合にはナシ、桃、サクランボ、イチゴなどでも症状が出るようですし、ほかにはトマトやスイカ、メロン、或いはキウイフルーツなどでの例が報告されています。日本に多いスギ花粉症との関連では、トマトが関連ありそうですが確立された果物はまだわかっていません。通常はのどが痒くなるなどの症状ですぐに良くなるため本人は病気だと自覚していないこともありますが、時に全身に蕁麻疹が出たり血圧が下がるなどアナフィラキシーショックを起こすこともあります。どのくらいの頻度かはわかりませんがアトピー性皮膚炎の人に多くみられるようですので、特にアトピーのある人で、これらの果物で症状を起こす覚えがあったら主治医の先生に相談して下さい。
リンゴの場合は加熱すると食べられる人が多いので、ジャムやアップルパイならOKです。
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顔のイボ
イボはポピュラーな疾患の一つですがその中にはいろいろなものが含まれています。
本来のイボとはヒトパピローマウィルスによるイボで尋常性イボ、扁平イボと呼ばれているものです。他にも脂漏性角化症(別名老人性イボ)は皮膚の良性腫瘍でウィルスは関係ありませんし、光線角化症はむしろ皮膚癌の仲間です。見た目で区別できることが多いですが、難しい時には組織検査(皮膚を一部取って顕微鏡検査をする)が必要なこともあります。治療は表面だけの浅いものは冷凍療法や電気焼灼で取れますが、難治な場合にはやはり手術となります。縫合した傷跡ができますが、細い糸で縫うので部位にもよりますが、それなりに目立たない痕に仕上がります。
最近はメラノーマなど黒い病変の鑑別診断に、ダーモスコープというのが使われます。これは皮膚に密着させた虫眼鏡のようなもので、拡大した画像が見られるのでメラノーマかほくろかの鑑別に役に立ちます。上記の脂漏性角化症などは黒々としているのでメラノーマが心配なときはこれを使って手術前にある程度診断することができます。でも最終的には良性か悪性かは組織診断となりますので、悪性が疑われるときは手術して組織検査が確実だと思います。
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薬の副作用
薬の副作用、ときくと「おっかな〜い」というイメージがあります。「副作用が怖いから使いたくない」という患者さん、「私は副作用のある薬は処方しない!」と豪語する先生もいますが、わたし的には副作用は起こりうるものと思って使っています。薬とはその治療効果と有害事象(人体に好ましくない諸症状)を開発段階で徹底的に集積して、より多くの人に有効で安全な薬剤になるよう量や使い方を研究してから発売されるのです。ここでより多くの人に安全ということは、逆に一部の人には安全ではないということです。
通常副作用は使ってみて初めて明らかになるので、実際には副作用を起こしやすい人への処方をさける、副作用を早期に発見し適切に対応できるかというのが重要だと思います。我々としては、飲み薬でも塗り薬でも治療に際して薬を使うことの効果と副作用発現のリスクをはかりにかけて、薬を使用した方が有用だと判断したときに初めて処方をします。ですから診察なしで「症状は同じだから薬だけください」というのは原則受けていません。
あと「薬害エイズ」でよくいわれる「薬害」という言葉はあまり好きではありません。薬害と副作用は別物だと思っています。(写真は連休中に撮った磐越東線を走るSLあぶくま号です。)

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趣味の話 3
鉄道が趣味、というとオタッキーでネガティブなイメージで捉えられてしまいますが、実は鉄道マニアです。確かに高校の文化祭の時に毎年やってきて模型運転の時に一番前でずっとブツブツ言っていたやつや(我々はででっつと呼んでいた)、デパートの鉄道フェアなどに行くと、ちょっと怪しい人たちがいるのは確かですが、この通り健全な人もいます(笑)
小5の頃からHOの模型を作り始め、高校の頃は鉄研で写真、ビデオ撮影、旅行、切符収集など鉄道に関する様々な趣味の連中と一緒になり、あちこち乗りに行ったり撮影に行ったりしました。20系あさかぜを完全自作で作ったりもしていました。
実は最近昔の写真をPCに取り込み始めました。少々黄ばんだネガなどもそれなりに復活できて楽しんでいます。SLは高1の時に営業運転はなくなってしまったのでそれ以降のものになりますが、今はなくなってしまった路線や車両の写真が出てきて、なかなか貴重だなと勝手に感心しています。残念ながら当時はカメラはまだ初心者だったのでピンアマや手ブレが意外に多く駄作ばかりですが、機会があったら少しずつ公開しようかと思います
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秋の皮膚炎
秋です。河原で、或いはキャンプなどでバーベキューをやる機会が多いのではないでしょうか?私も好きでよくやります。ドイツに住んでいたときは毎週末アパートの庭で炭をおこしてかたまり肉を焼きましたし、最近でも高校の仲間や旅行仲間とその家族で年に何回かはキャンプに行き、そこでほとんど必ずやります。どちらかというと鉄板より網派でして、炭に落ちて薫る油のにおいがたまらないですねえ。最近はマグロのカマを炭で焼きます。屋外でしかできない豪快な料理で、カマの大トロがおいしいです。
肉ばかりではなくやはり野菜もいいですが、注意しないといけないのがシイタケ皮膚炎です。焼きが不十分で半生のシイタケを食べると全身にものすごく痒い発疹ができます。かきむしるほど痒く、かいたあとに発疹ができるので、専門家が発疹を見れば一発で「シイタケ食べたでしょう?」とわかります。バーベキューの時はとかく競争のように食べるので少々生でも食べてしまうからではないかと思います。内部が85℃以上になるようにきちんと加熱しましょう。
あと秋に多いのがギンナン皮膚炎です。相模原病院の時は敷地内のギンナンを近所の人が拾いに来てそのまま患者になりました。「敷地内の取ったでしょう?」と言うと、ばつが悪そうに白状していました。
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ダイエットの話
最近は痩身願望が強くダイエットブームですが、日本ではダイエット=痩せることとして用いられている感があります。ダイエットとは本来食事療法の意味です。ですから糖尿病の食事制限はダイエットでいいのですが、耳ツボダイエットとか、ヨガのダイエットというのはちゃんちゃらおかしい使い方なのです。
かくいう自分も8年くらい前に一度痩せる決心をしました。ズルズルと太ってきて立ち上がるときに膝が痛くなってきたからです。その時はまずダイエットをしました。朝は軽めにとり昼はコンビニのおにぎり1個とわかめスープくらいで済まし、夜はビール1本と(しっかり飲んでいた!)何か少しつまむ程度。はじめの2週間で5キロ減りました。で少し停滞したものの継続していたら最終的に1ヶ月半で9キロ減りました。ズボンのサイズは1,2インチ下がったし体が軽くなりました。でもここからはどんなに頑張っても変化なかったし、これ以上やって筋肉が落ちるのはまずいと思い、有酸素運動(ウォーキング)を始めました。具体的には自宅近くの川沿いを早歩きで7,8キロせっせと歩きました。それ以上体重は減りませんがリバウンドもなく体脂肪率も減っていると信じています。採血検査もγ-GTP以外は正常値です。
ただ最近また少し体重増加があり何かやらねばと考えています。
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白衣の天使
看護師さん(師という字は本来教師、医師などに使うものであって、奉仕の精神から始まった看護職にはふさわしくないと個人的には考えていますが、変な男女同権論から偉い人たちが師の文字をつけてしまったようです。)、はいつの時代もあこがれ、尊敬など特別な感情を持って一般市民からみられていると思います。
でも実際の仕事は大変きついです。若いうちは特に病棟勤務が多いですから、夜勤が続き生活は不規則になり、仕事は点滴や処置など診療に関すること以外にも、食事介助や或いは排泄の介助など、家族だってあまりやりたがらない汚れ仕事を短時間でてきぱきとこなしていきます。先輩達から指導してもらい臨床実務のスキルを身につけながら、その中でテーマを見つけて看護研究をやったりと研究活動も行っています。さらに痴呆の患者さんの場合には、お世話をする際あばれられたり殴られたり、蹴られたり噛まれたり、あるいはHな患者に胸やおしりを触られたり、とまさに体を張って仕事をしています。でも彼女らは患者さんが元気になっていく姿を見ることにやりがいを感じて日夜頑張っているのです。
そんなストレスフルな仕事ですから、酒とタバコと○○○に溺れていく人もいるとかいないとか?勿論私の知り合いは健全な人ばかりですよ。
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私はアレルギーです
診察時に「私はアレルギ−があります」「私はアレルギー体質です」という人がいます。アレルギーという意味は、本来通常の人では何もおこらないような物質に対して過剰に反応して、生体に不利な症状が出ることです。ですからペニシリンに対するアレルギー、とかギンナンに対するアレルギー、とか卵やダニに対するアレルギー、という風に原因物質も一緒に申し出てくれると、こちらとしてはその人の体質をイメージするのに役立ちます。
確かに皮膚科の病気はアレルギー性のものがたくさんあります。アトピー性皮膚炎、カブレ、薬疹、蕁麻疹、等々。これらはみな皮膚で起こっているアレルギー反応であることは間違いありませんが、アレルギーとしての特徴はそれぞれ異なっています。最近はアレルギ−という言葉が市民権を得て、というか一人歩きしてしまい、だれもかれもアレルギー、アレルギーであることがステータスといった感すらあります。ですから診察の時に「私はアレルギーです」と自信満々にいわれると、つい「だからなんのアレルギーなの!」とこちらがアレルギーになってしまいます。
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季節労働者
ようやく夏休みが終わりました。我々皮膚科医は夏休みが終わるとほっと一息です。夏はとびひや水虫などの皮膚疾患が悪化しやすいのと、特に病院時代は、学校が休みになると学生の患者さんが一斉に来院するので夏休み期間中は患者数が激増します。7/20から8/31までが混むなんてまるで観光地の民宿と一緒だねとよく話していました。開業してからは普段から午後に学生さんが通院しているので夏休み期間だから学生さんで特に混むということはなかったですが(休みになるとまず遊びに出かけてしまう??)、それでも毎日とびひに虫さされ、水虫の対応に明け暮れていました。今年は珍しく7,8月に台風が接近しましたね。その日は患者数が激減、やはり水商売だなあと痛感しました。
これから秋から冬にかけては「柿の実が赤くなると皮膚科医は青くなる」という格言があるように患者数は減ります。実は最近知ったのですが、内科小児科系は夏は空いていて、風邪やぜんそく、心血管疾患などで逆に冬に混雑するのだと。いわれて初めて納得しましたが、なるほど我々みんな季節労働者なんだ、と思いました。
ちなみにいつの季節でも嵐の日はガラガラです。ゆっくり診察を受けたいときは台風や吹雪の日に来てください(笑)。
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